弁護士ドットコム株式会社 Creators’ blog

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イベント開催レポート:PdM Meetup〜ビジョンを成功に導く効果的なPdM組織とは?

ブログタイトル「イベント開催レポート:PdM Meetup〜ビジョンを成功に導く効果的なPdM組織とは?」 こんにちは。クラウドサインでプロダクトマネージャー(PdM)を担当している中井です。 2024年もあっという間に4月。東京では桜の見頃が過ぎ、桜吹雪が綺麗ですね。

そんな中、2024年4月10日、株式会社ラクスと弁護士ドットコム株式会社と合同で「【弁護士ドットコム × ラクス】PdM Meetup〜ビジョンを成功に導く効果的なPdM組織とは?」をオフラインイベントとして開催しました。

今回の記事ではイベントの雰囲気とともに発表内容の一部をご紹介します。

イベント概要

rakus.connpass.com

本イベントでは、BtoB SaaSサービスを展開する2社(弁護士ドットコム株式会社、株式会社ラクス)がプロダクトマネジメントの在り方についてディスカッションを行いました。

両社の製品は、BtoB SaaSであるという点は共通していますが、製品フェーズも、製品価値も異なりますし、PdMを取り巻く組織体制も異なっています。 急成長するSaaSサービス「クラウドサイン」を展開する弁護士ドットコムのPdMと「楽々精算」など、楽々シリーズでお馴染みラクスのPdM両名がPdMはどうあるべきか、どういった役割や考え方が求められるかを深掘りしました。

登壇資料のご紹介

弁護士ドットコムからはクラウドサインPdMの松井が登壇し、「クラウドサインにおけるプロダクトマネージャーの役割と開発プロセス」についてお話させていただきました。

speakerdeck.com

本記事にて登壇資料から3つ発表内容をご紹介します。

1. クラウドサインのPdMの役割

顧客や市場にとって魅力的な製品を迅速に届けることをMissionに、クラウドサインにおけるプロダクトマネジメント業務を担っています。

クラウドサインのプロダクト開発プロセスは基本的には以下のような流れを経ています。

スライド=基本的な開発プロセス

クラウドサインのPdMはこの中でも特に、「仮説検証」「アジャイル開発」の2つのプロセスにおける次の役割を担うことが、日々の業務の中心です。

仮説検証プロセスでは、解決しようとするユーザー課題や機会について、ターゲットと具体的な課題内容を特定し、ソリューション仮説の立案と検証を行うことで解決方法の方向性やスコープを定めます。

アジャイル開発プロセスでは、顧客に迅速に価値提供できるようにプロダクトバックログを明確化・優先順位付けし、機能や仕様をドキュメント化し、機能リリースを通してユーザーへ価値を届けます。

いずれのプロセスでも、エンジニアやデザイナーとのソリューション検討や、PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)との顧客コミュニケーション・GTM戦略の検討など、各部署と協働しながらプロダクト価値の最大化に努めます。

2. プロダクト開発プロセスの工夫とこだわり

プロダクト開発に伴う“不確実性”と3つのフェーズ

スライド:クラウドサインのPdMの役割とプロダクト開発プロセスの工夫とこだわり

プロダクト開発において、「優先度」「価値」「実現方法」の3つの「不確実性」は各社各サービス、どの事業フェーズにおいても直面する課題です。クラウドサインではそれぞれの不確実性に対処するため、

  1. 顧客に提供できる価値ごとに優先順位をつけたエピックリスト
  2. アイデアや要求事項は誰の何のためなのかを検証する価値探索
  3. 迅速かつ最大限の価値提供を可能にするアジャイル開発

の3つアプローチを採用しています。

バリューストリーム改善の取り組み

スライド:バリューストリーム改善の取り組みを紹介している

こちらのスライドではバリューストリーム改善の取り組みを紹介しました。 バリューストリーム改善とは、顧客に価値を迅速に提供するために、既存のプロセスを見直し、ボトルネックを特定、解消することで、より効率的かつ効果的なプロセスに改善することを目指した活動です。

クラウドサインでは現状のバリューストリームをマッピングして可視化し、改善点を洗い出した後、具体的なアクションプランを策定して、実行に移すステップを含みます。 改善のサイクルは継続的であり、常にプロセスを見直し、顧客にとって最大の価値を生み出すことができるよう努めます。

3. クラウドサインのPdMの育成と採用の実例

メンバーのバックグラウンド

クラウドサインのPdMグループメンバーのバックグラウンドは多様で、前職の企業規模もスタートアップ〜エンタープライズ出身、エンジニア出身もいれば元法務出身の非エンジニアPdMも所属しています。

PdMグループのバリュー

職務領域も新機能開発、新規サービス開発、プロダクトオペレーションと幅広く、それぞれが今そしてこれからのクラウドサインを作るためにその中で、プロダクトマネジメントのプロとして、事業部MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)をベースとして以下のバリューを大切にしています。

  • Think "Why?"
    • 「なぜ」を突き詰め、「なぜ」を語れるチームであろう
  • Speed&Smart
    • 思考も行動も常に最速で、社会へ価値を届けよう
  • Have Ownership
    • 圧倒的なオーナーシップでプロダクトと組織を牽引しよう

ディスカッションでの内容

ディスカッションでは登壇後の感想戦や、リアルタイムのQ&Aセッション(sli.doを使用)を通じて、参加者から投稿された質問に答えながら進行しました。

(登壇者の想像を超える)たくさんのQ&Aをいただき、もっとも好感触のあった質問内容を紹介します。

  • PDMってエンジニアとして長けている必要がありますか?もしくはそれより大事なスキルがあったら教えてください。

  • サクセスとセールスの立場や目標の違いから、異なる優先順位での要望をもらうことがあると思うのですが、それらをインプットにする場合、どのようにバランスをとったり反映させたりしますか?

  • プロダクトの評価、PdMチームとしての評価はどのように行っていらっしゃいますか?ノーススターメトリックやマジックナンバーなどを置いていらっしゃるとすると、それを特定したり、回していくような運用をどうされているかも知りたいです。

これらの回答を現地参加者の方のみに回答させていただきました! もし、クラウドサインPdMの内容に興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、次回開催イベントやどこかでお会いしたらお話しさせていただければ幸いです!

おわりに

いかがでしたでしょうか?当日は多くの方にご参加いただき、懇親会でもPdMの活動の深掘りされた質問が飛び交い、参加者の熱量が高く、ディスカッションが白熱しました!

ご回答いただいたアンケートの結果をもとにして、今後もテーマに特化したイベントを開催していきたいと考えています。