
本記事は 2025 年度に入社した新卒全員による共同執筆です。
はじめに
みなさん、あけましておめでとうございます! 2026年が幕を開けたばかりの1月5日、弁護士ドットコムにベトナム出身の新卒エンジニア5名が入社しました!
🇻🇳ベトナムから5名の新卒メンバーが入社しました!🇻🇳
— 弁護士ドットコム CREATOR'S (@bengo4_creators) 2026年1月5日
12月末に来日し、初めての雪や日本の寒さに驚きつつも、一歩ずつ新生活に馴染んできた5名。今日、いよいよ弁コムの一員としてスタートを切りました✨️
日本の文化を吸収しながら、共に挑戦し、成長していきましょう。全力でサポートしていきます!… pic.twitter.com/cAMtZZUXJN
弁護士ドットコムでは昨年度よりベトナム出身の新卒エンジニアを採用しており、2期目となります。 そして、このブログを執筆したメンバー(2025年4月入社新卒メンバー)にとって初めての「後輩」の入社です。 まだ「先輩」という実感は薄いのが正直なところですが、新卒メンバー一同で会社を盛り上げていきたいと思っています!
振り返れば、私たちは 2025年4月の入社から、がむしゃらに走ってきました。特に最初の 4 ヶ月間に行われた新卒研修は、チーム開発や SRE 研修、各事業部での実践を通して、エンジニアとしての基礎を徹底的に築くかけがえのない経験となりました! 前後編からなるこの記事では、私たちが経験した研修の内容とそこから得た学び、そして成長の軌跡を振り返ります。
前編である本記事では、チームでのプロダクト開発を学ぶチーム開発研修と IT インフラを学ぶSRE 室研修について述べます。
主な研修内容
新卒研修は 3 ステップで、4 月〜7 月の 4 か月間にわたり実施されました。 各ステップは以下のようになっていました。
- 社会人研修 ビジネスマナー、コンプライアンス、会社理解
- エンジニア研修 技術研修・演習(本記事では演習のうちチーム開発研修のみ詳述)
- 事業部の仮配属研修
各事業部をローテーションし実務に取り組む
- SRE 室(本記事で詳述)
- 弁護士ドットコム事業部
- 税理士ドットコム事業部
- クラウドサイン事業部
本記事では 5 月頭に実施されたチーム開発研修の詳細な内容と、 6 月に行われた SRE 室研修の内容を紹介します。
なお 2. エンジニア研修については、すでにメンター社員の方々による記事を公開していますので、ぜひご一読ください。
チーム開発研修(執筆担当:Bhujel)
今回は私たちが新卒研修でチーム開発したプロダクト「お昼選んでくれる君」の紹介と、そこから得た学びについて振り返ります。
研修の特徴
チーム開発研修では、新卒メンバーのみで 1 つのプロダクト開発チームを作り、与えられたテーマに則ったものを開発する、というプロセスを体験しました。
与えられたテーマは「日本で暮らすために便利なツール・Web サービスを作る」というものでした。 このテーマは、私たちより半年早く入社・来日した「ベトナム出身の海外新卒メンバー」に与えられたものと全く同じお題でした。 今回は私たちもそのテーマを踏襲し「どのような問題を解決すべきか」という問題の定義から始め、チームで一丸となってアイデア出しを行い、開発を進めました。
この研修を通し、複数人での実践的な開発の進め方を、実体験を通して学びました。
開発したプロダクト:「お昼選んでくれる君」
私たちは日本に暮らす中で遭遇する問題のうち「お昼ご飯、何を食べるか迷う問題」に注目しました。
- 同じお店ばかり行ってしまう
- 遠くまで行くのが面倒
- 健康やカロリーも気になる
こうした悩みに対して「その人に合ったおすすめランチメニューを近場のお店から提案する」アプリを開発することにしました。
題して「お昼選んでくれる君」です。
「お昼選んでくれる君」は、ユーザーのプロフィールや過去の食事履歴に応じて、近くのお店からおすすめメニューを提案してくれる Web サービスです。
主な機能:
- プロフィール登録(身長・体重などから基礎代謝を計算)
- ランチメニューの推薦(過去 3 日以内に食べたものは除外)
- 食べたメニューの履歴表示・編集
- 再推薦機能
- マイページによる情報管理
技術スタック
- フロントエンド:Nuxt / Vue / Vuetify
- バックエンド:Go / Echo / Gorm
- インフラ:OrbStack / MySQL / Redis
- その他:JWT / Cron
メニュー推薦のロジック
まず、メニューを推薦するロジックを考えました。推薦リクエストを受けると、以下のような処理を行います。
- レストラン情報が格納されているデータベースから、メニューの情報を抽出
- ユーザーの履歴から過去 3 日分のメニューを取得し、それを除外する
- 残ったメニューの中から、1 日の摂取カロリーに収まる範囲でメニューを選択

開発プロセス:1日1スプリントのスクラム開発
変化に柔軟に対応するため、スクラムをベースとしたアジャイル形式で開発を進めました。
- スプリント(開発サイクル): 1 日単位で区切り、素早く機能を追加・修正
- チケット管理: Jira を活用し、タスクの見える化を徹底
- 定例ミーティング: 朝と夕方に実施し、進捗確認や課題解決(ブロッカーの排除)を行う
- 柔軟なコミュニケーション: 作業中も適宜相談し、仕様変更や修正に即座に対応

学びとふりかえり
良かった点:
- 全員でバックエンド・フロントエンド両方に挑戦できた
- レビュー文化を体験できた
- クリーンアーキテクチャに初挑戦できた
- MVPを達成し、動くプロダクトを完成できた
改善点:
- 最初の設計が甘く、途中で見直しが多かった
- リファクタリングの時間が取れなかった
- スクラムを正しく運用できていたかは不明確だった
研修を終えた感想
チーム開発は「ひとりでは作れないもの」を作る体験でした。思ったよりも設計や調整で悩む場面が多く、簡単ではありませんでしたが、チームメンバーと協力しながら 1 つずつ課題を乗り越えられたことが、自信にもつながりました。
この経験を糧に、今後もユーザーに価値のあるサービスを届けられるように成長していきたいと思います。
SRE 室研修(執筆担当:金子)
弁護士ドットコム株式会社には、SRE 室と呼ばれる、Site Reliability Engineering (SRE) 業務に特化したエンジニアリングチームがあります。
SRE 室は、当社が擁する以下の幅広いサービスの運用に関わり、サービスの信頼性・価値を高めるためのサポートをしています。
※当社のサービス、クラウドサインは独自の SRE チームを擁しております。
また SRE 室は AI コーディングツールの導入や検証も行っており、エンジニアは全社的にその恩恵を受けています。
研修の概要
SRE 室の研修は 1 週間行われました。
新卒メンバーのほとんどが入社前に AWS を本格的に利用したことがなかったことを考慮してか、事業部研修へ進む前に以下の研修に参加して AWS の理解を深めました。
- AWS Cloud Quest:メタバース上で実際に AWS を触りながら基本的な概念を学ぶゲーミフィケーションサービス
- AWS JumpStart 2025:AWS が開催している初学者向けのイベント
実施した業務内容
当社はバーチャルオフィスツールを導入していますが、SRE 室ではGatherというバーチャルオフィスツールの導入比較検証をしていました。研修における業務内容は、WorkAdventureという OSS のバーチャルオフィスツールを AWS 上で構築し、実現可能性や運用上の課題の調査、および既存ツールとの比較検証を行うというものでした。
研修の特徴
この研修は単なる作業ではなく、圧倒的な「自由度」と「自走力」が求められるものでした。
- 新卒向けの資料には調査・設計すべき大まかな項目のリストと、WorkAdventure リポジトリや AWS/Terraform/CloudFormation の公式ドキュメントへのリンクのみ
- メンター社員のサポートを受けながらも、具体的な作業内容は自分たちで考え、実際に手を動かしながらインフラ構築の理解を深める
- かなりの自由度を与えられた研修で、数多くの先輩社員に「私も 1 週間 SRE 室の研修やってみたい」と言わしめるほど AWS を使い倒せる
具体的な構築ステップ
私たちは以下のプロセスで検証を進めました。
- システム構成図の作成とレビュー
- 新卒エンジニアによるモブプログラミング
- 環境構築の実施
最終的には無事 Terraform を用いて AWS 上に WorkAdventure を構築し、研修最後の成果報告会は WorkAdventure 内で行えました。


研修で学んだこと
情報共有の重要性: 研修で役立ったのは、先行して SRE 室での研修を受けたベトナム新卒・国内新卒のメンバーが残した作業メモです。彼らが残した情報を足場にすることで、彼らが 1 週間の間には突破できなかったトラブルも乗り越えることができました。
コミュニケーションの大切さ: 研修前に、SRE 室の室長に業務で大切なことはコミュニケーション能力だと伝えられました。作業のドキュメント化や適切な課題の共有など、言語化し相手に伝えることの重要性を体験できた 1 週間でした。
前編のまとめ
チーム開発研修と SRE 室でのインフラ研修では、チーム開発の難しさと楽しさ、各事業部を支えるインフラがどのように構築・運用されているのかを学びました。 各事業部での仮配属研修・本配属後の実務で必要となるスキルを身につける絶好の機会となりました。
近日公開予定の後編では各事業部における研修を詳述します。乞うご期待。