弁護士ドットコム株式会社 Creators’ blog

弁護士ドットコムがエンジニア・デザイナーのサービス開発事例やデザイン活動を発信する公式ブログです。

クラウドサインの開発チームに加わって最初の 1 年を振り返る

この記事は弁護士ドットコム Advent Calendar 2024 12日目の記事です!

クラウドサインのフロントエンドエンジニアのツノ(𝕏@2nofa11)です。2024 年 3 月に入社し、12 月で 10 ヶ月が経ちます。

少し早いですが、クラウドサインのエンジニアとしての 1 年を YWT(やったこと、わかったこと、次にやること) 手法で振り返ってみます。

ちなみに、入社 1 ヶ月後の振り返りについては過去に記事を執筆していますので、よろしければ合わせてご覧ください。

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2024 年の振り返り

転職は今回で 2 回目ですが、クラウドサインでの 1 年目は「はじめて」だらけの毎日でした。特に印象的だった「はじめて」の経験を中心に振り返っていきます。

はじめてのスクラム開発

やったこと

これまでの会社ではウォーターフォール開発でしたが、クラウドサインではスクラム開発を採用しています。私はちょうど前々日の山下さん、前日の@teitei_tkさんと同じチームで開発に参加しています。

山下さんの記事記載のスクラム輪読会に参加し「スクラムとは何か」という基本からキャッチアップを始めました。チームに参画したタイミングで機能開発がスタートしたこともあり、各スクラムイベントを 1 つずつ実践・経験しながら開発を進めています。

わかったこと

スクラム輪読会を重ねることで、チームに対して主体的に考え行動できるようになりました。例えば、DPAというふりかえりの場を作るために行うワークショップを企画・実施しました。

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チーム内で DPA を決めたことで、振り返りがより活発になりました。また「学んだことをチームに還元できないか」という視点を持つことで、日頃のインプットの質も向上することに気づきました。

次にやること

クラウドサインのメンバーは「やってみたい」と言った人の背中を押してくれる文化があります。その文化を活かし、積極的に行動してより良いプロダクト開発に貢献したいと考えています。

はじめてのカンファレンス登壇

やったこと

今年ははじめてオフラインのカンファレンスに参加しました。

1 つ目は「TSKaigi 2024」です。TSKaigi は 2024 年に立ち上がった TypeScript をテーマとした技術カンファレンスで、私はスタッフとして参加しました。

2 つ目は「Vue Fes Japan 2024」です。Vue.js およびその周辺技術(Nuxt や Vite など)をテーマとしたカンファレンスで、CFP(Call For Papers)の一般募集で採択され、LT をさせていただきました。

どちらもクラウドサインで利用している技術を取り扱ったカンファレンスで、多くの学びがありました。

VueFesJapan2024にLT登壇している様子の写真

わかったこと

まず「オフラインイベントの良さ」に気づきました。オンラインでの参加経験はありましたが、片手間での視聴になっていました。一方今回参加したオフラインでのカンファレンスは両方ともイベント自体にのめり込めました。特に Vue Fes Japan 2024 では、LT 登壇ということもあり準備段階から社内での資料レビューや発表練習に付き合っていただき、発表を迎えることができました。発表終わりに、他の登壇者や聞いてくださったかたとの意見交換もでき、技術コミュニテイの熱量を肌で感じました。

次に「技術カンファレンスは思ったよりも身近な存在である」ことを実感しました。以前は強いエンジニアだけの世界だと思っていましたが、実際には「やりたい」というモチベーションがあればスタッフや登壇者として参加できることがわかりました。

次にやること

来年も引き続き技術カンファレンスに貢献していきたいです。 また社内につよいエンジニアがたくさんいるのに社外に知られていないのはもったいないので、登壇などの背中を押せるような行動をしていきたいと考えています。 (実際に社内のつよいフロントエンドエンジニアの登壇のお手伝いができたのでこの調子で来年もやっていきたい)

はじめてのスキルアップ支援制度の活用

やったこと

弁護士ドットコムでは、エンジニア・デザイナー向けのスキルアップ支援制度があり、一定金額まで書籍購入・研修受講・資格取得などの補助を受けられます。社内の福利厚生でスキルアップができる制度なので、最大限活用させていただきました。制度を利用して購入した印象深い本を 3 冊紹介します。

本記事で紹介している書籍の紹介。左から「アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック」、「失敗の科学」、「コード ×AI ソフトウェア開発者のための生成 AI 実践入門」

  • アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック(翔泳社)
    • スクラム開発における振り返りのマインドセットから、具体的な手法まで学ぶことができました。振り返りの目的には段階があり、まずは「立ち止まる」こと、次に「チームの成長を加速」させ、最後に「プロセス自体を改善」するというステップを踏みます。このマインドセットは、スクラム未経験の私にとって振り返りのハードルを下げてくれる内容でした。またこの本からは DPA の導入やスクラムイベントの改善アイデアも得られました。
  • 失敗の科学(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

    • 技術書ではありませんが、スクラムの三本柱である経験主義に通じるものを学べました。実例をもとに「失敗をどう受け止めるか」を記載しており、身近な産業やカルト宗教などの成長や衰退の原因を探っていくので、読み物としても面白かったです。後半に紹介されているマージナル・ゲインというメンタルモデルは、インクリメンタルな開発を目指すスクラム開発に応用できそうです。
  • コード ×AI ソフトウェア開発者のための生成 AI 実践入門(技術評論社)

    • エンジニア向けに「生成 AI をどう使いこなすか」を学べる本でした。AI ツールの分類と最適な使い分けから、GitHub Copilot の利用テクニックを具体的に学べました。特に GitHub Copilot のコマンドや Mermaid を用いたコードの視覚化は、すでに実践で活かしています。

わかったこと

読書量が増えたことで、アウトプットの幅が広がることに気づきました。また直接の課題とは関係ないと思っていた読書内容が課題解決のアイデアになることもありました。

次にやること

書籍によるインプットを継続しつつ、バックエンド関連の書籍も勉強していきたいと考えています。また学んだ内容を毎月行っている弁護士ドットコム全体のエンジニア勉強会で、アウトプットしていきたいです。

さいごに

冒頭に記載している入社 1 ヶ月後の振り返りと比較して、成長機会の量に驚きつつ、より楽しく仕事を行えています。

密度の濃い、充実したエンジニアとしての 1 年間でした。この記事を読んで少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひカジュアル面談でお話ししましょう。

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